1.はじめに
弊社は1952年に創業し大阪市に本社を構えています。一つの部門として人工魚礁の販売を手掛ける中で潜水士に代わり水中で集魚効果を確認する方法して、1985年に自社で水中ロボットを開発(図1)し、マリンシステム部として水中ロボット・水中機器のメーカーとして歩むことになりました。水中ロボットの開発水中ロボット製造販売していくなか、多様な水中機器の製造にも携わり幅広い海洋事業を展開して参りました。
今回、近年の養殖管理高度化に注目が集まっている中で水中ロボットの活用と、弊社として過去からの養殖管理の高度化に取り組んできた歩みと次の養殖管理についての取り組みをご紹介したいと存じます。
2.養殖管理への取り組み
まず養殖管理の第一歩として平成3年生け簀への自動給餌、魚の育成監視を目的に愛媛県宇和島内海で実施されましたマリノフォーラム21事業ハマチ沖合養殖管理に参加し、沖合に建設された海上ステーションから生け簀内のハマチの給餌状況を遠隔監視するシステムとして水中カメラを設置致しました(図2)。続いて平成5年にも同様に北海道奥尻町でサクラマス沖合養殖監視として水中カメラを設置するなど、約30年前から養殖の高度化へ取り組んで参りました。
3.より高度な養殖管理にむけて
試行錯誤が続く養殖管理の中で徐々に水中ロボットにおける養殖管理や維持管理に水中ロボットの活用が始まってきました。これには潜水作業ダイバーの減少と高齢化、安全面において機械化・省力化に適していると認知されてきたことと考えます。また水中ロボットによる従来の目視点検だけでなく作業性を有した水中ロボットのニーズが高まってきました。水中ロボットでのロープや網の切断作業(図3)生け簀内に沈んだ死魚を回収するロボット(図4)など多様性が求められてきました。
また水中ロボット以外にも音響ソナーでの魚の管理、生け簀内の水中映像の遠隔伝送などより省力化に向けた養殖管理が試みされており、よりIT化に向かっていると考えます。弊社においても魚の育成管理にも着手し、マリノフォーラム21と協力し魚体計測についてのシステム開発に取り組みました。養殖では魚の育成状態は売買価格に影響し出荷のタイミングが重要になってきます。また育成状況次第では給餌量の調整も必要となることから、より効率的な育成が重要となり、魚の成長状況を把握できる技術が確立すればこれからの養殖管理がより高度化へと向かうと考えます。
弊社で現在開発を進めている魚体測定装置(図5)は体長、体幅を測定し成長曲線に照らした体重算出をおこなっており、また魚の曲がりにも対応することで、漁業従事者がより簡単に測定できるシステムを目指しています。将来的には完全自動計測を実用化とし、養殖業の高度化・省力化を取り組んで参りたく存じます